スペインの挨拶は「オラ!」。朝も昼も夜も、いつでもどこでも、まずは「オラ!」の一言で始まります。よって、スペインのことを親方名付けて「オラオラ帝国」。我々オラオラ帝国探検隊2009年春の記録です。
5月1日(金) バスに乗ってバスクの首都へ(サンセバスチャン→ビルバオ)
旅の12日め。本日はメーデー、スペインでは休日です。我々はサンセバスチャンを出て、スペイン最後の滞在都市ビルバオへ向かいます。
起きて荷物をまとめ、バス出発の12時半まで街を散策。親方が生野菜を食べたいというので、まずはマクドナルドで朝マック(たまにはね)。食べた後、外に出ると、こんなかわいい犬を発見。
休日だからか、市場の外にも屋台が出ていて、そのおじさんの犬みたいです。
サンセバスチャンではたくさん犬を見かけたけど、ほとんどの犬がリードなしです。夜も首輪だけの犬がうろうろしてて、どこの犬だろう?って思ってると、2、3軒向こうのバルから出てきたおじさんが口笛を吹いた途端、尻尾を振りながら飼主のところへ走っていくという光景を何度も目にしました。
青空が見えてきたので、最後にもう一度海を見ようと港へ向かったのですが、着いたときには既に曇り空。なんかイギリスっぽいです。↓
結局、滞在中に真っ青な空と真っ青な海を見ることはできませんでした。今度来るときには、美しい青に囲まれて、砂浜を散歩したいものです。
最後にタバコ屋さんに寄っておじさんに挨拶しようと思ったらお休み、ぶらぶらと川沿いに出て、ホテルの近くに戻ってきました。ホテルと同じブロックにこじんまりしたバルがあったので入ってみることに。
内装は船をイメージしてる感じでした。壁にはカヌー?大会の写真がたくさん貼ってありました。おじさんが選手なのかも。
↑天井のファン。親方はこのデザインに釘付け。
朝からタパスがたくさん並んでました。カフェもタパスもすごく安かった。やはり、ホテルに着いたら、まず一番近くを1周してみるべきだった、と出発する前に気づいたのでありました。
地元のおじさん達がのんびり朝ご飯を食べに来てる感じで、モノクロで撮るとこんな感じ↓。バスクの男たちシリーズ、渋いです。
そして、ホテルのすぐ隣のスーパーマーケット↓。
↑外には美しく野菜がディスプレイされてます。奥に入れば、ハムやお肉、魚、チーズ、ワインまで何でも揃います。私たちが行ってる間、アーティチョーク、マッシュルーム、ホワイトアスパラをたくさん見かけました。どれも美味しそう、しかも大きくて安いんです。キッチンがあれば、買ってお料理したかったなぁ。旅のあいだ何度もそう思いました。
↑スーパーの前で見かけた黒づくめのお洒落なセニョリータ?達。
さぁ、ホテルに戻りチェックアウト、タクシーをつかまえてバス停へ。バス停に着く頃は、文句なしの青空が広がっていました。
大きなターミナルになってるけどチケット売場らしきものは見当たらないので、日本みたいに車内でチケット買うのかなぁと思いつつ、ビルバオ行きの行列に並んでました。
でも、ちょっと心配だったので、前に並んでる人に聞いたら、少し離れたビルにチケット売場があるというので、慌てて買いに走りました。このチケット売場、結構行列ができていて、しかも私のちょっと前で子供3人連れの母親が何やらごねてて、窓口の人ものんびり受け答えしてるので、間に合わないんじゃないんかとハラハラしました。(私以外の並んでる他の人たちは誰一人あせったりイライラしたりする様子がないのも不思議な感じでした。)
とにかく、なんとか無事にバスへ。
↑私たちの乗ったバス。向こうのバスはみんな、サイドミラーが虫の触角みたいになってるのがかわいいです。
道中1時間くらい。山の中を走ります。青い空と鮮やかな新緑、美しいコントラストです。白い壁に赤茶色い窓枠や柱と屋根のバスク特有の家々は、どちらかというとスイスやドイツの(といっても行ったことないから確かではないけど)メルヘンティックな山小屋風です。そしてなだらかな山腹には白い羊がたくさん。とにかく、のどかな風景です。
「写真を撮っておいてね。」という私に、「今は撮りたくない。この景色は頭に焼き付けておく。」と、黙って窓に顔を寄せてる親方でした。
そうして、定刻通りビルバオに到着。
着いたところも大きなバスターミナルになってました。しかし、ガイドブックにはビルバオ全体の詳しい地図などなく、自分達がどこに降りたのかわからない状態。宿泊ホテルは有名なのでタクシーで行こうと思っていたら、親切なおばさんが「どこに行くの?」と話しかけてくれて、「グッゲンハイム美術館の近くの
『Gran Hotel Domine Bilbal』」だと言うと、「それならトラムで行きなさい」。いつもタクシーだから、たまにはトラムに乗ってみるのもいいかも。ってことで、トラムの乗り場へ。
↑これが私たちの乗ったトラム。さすが、デザイン都市ビルバオ、お洒落な車両です。
↑車内も快適、乗物好きな親方はご機嫌です。
降りた停留所はグッゲンハイム美術館の入口。最初に目に入ったそれは、圧巻でしたね。のどかな田舎町に突如出現した宇宙船のようでした。(このときは写真撮らなかったので、写真は後ほど。)ところがこの駅、美術館に行くにはいいんだけど、ホテルは見えてるものの、交差した立体道路の上にあって、近くて遠かった。結局、泣きながらスーツケースをひきずって美術館の階段を上がって辿りついたのであります。
『Gran Hotel Domine Bilbal』。ホテルの外観↓
ロビーのオブジェ。奇抜で楽しいデザインです。↓
室内。電話や照明のデザインがモダンで洗練されてます。↓
ここは、この旅で唯一、グローバルスタンダードなシティホテルタイプでした。さすがに、設備もサービスも行き届いていて、久しぶりに何も不便を感じない部屋でひとやすみ。
さぁ、これからビルバオの街の探検です。
つづく。。。。。